共通テストや私大入試で英語の点数が頭打ちになる原因の8割は、「単語帳の選択ミス」です。書店で迷ったまま「とりあえず売れているもの」を買い、相性が合わず途中で挫折する。これは才能ではなく設計の問題です。
本記事では、長年の定番3冊「ターゲット1900」「DUO 3.0」「システム英単語」を、共通テスト〜MARCH〜早慶の各レベルで比較し、自分にハマる1冊の選び方を整理します。
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3冊の本質的な違い
まず最初に押さえるべきは、3冊が「同じ単語帳」ではなく、学習設計のアプローチが根本的に違うということです。同じ大学を目指す人でも、性格や学習時間によって最適な1冊は変わります。
記憶研究では、「同じ単語に出会う回数」が定着率を決める最大の要素とされています。つまり「相性が悪くて1周しか回せない最高の単語帳」より「相性が良くて5周回せる平凡な単語帳」のほうが点数になる。冊数より周回数が重要、を最初に頭に入れてください。
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英単語ターゲット1900 6訂版DUO 3.0システム英単語 5訂版3冊の特徴を1分で掴む
1ターゲット1900(旺文社)/ 単語の出現頻度順
共通テスト〜難関大学の出題頻度が高い順に1900語を並べた「索引型」。1単語1意味のシンプル設計で、反復に最も向く。短い時間で何度も回したい人向け。
2DUO 3.0 / 例文ベース(560本で1600単語)
1つの例文に複数の単語が詰め込まれており、文脈と一緒に覚える設計。CD音声と組み合わせると最強。語感やコロケーションを大事にしたい人向け。
3システム英単語(駿台文庫)/ ミニマルフレーズ
「ミニマルフレーズ」(短い句)で覚える設計。2語〜4語のフレーズで意味を確定するため誤訳が少なく、入試の和訳問題に強い。
レベル別の最適解
| 志望レベル | 最適な1冊 | 理由 |
|---|---|---|
| 共通テスト中心 | ターゲット1900 | 頻度順なので落とせない単語を最短でカバー |
| 日東駒専〜MARCH | システム英単語 | フレーズ単位で意味が固まり、和訳・空所補充に強い |
| 早慶・難関国公立 | DUO 3.0 + ターゲット1900 | DUOで語感、ターゲットで頻出語の高速反復 |
| 英語が苦手な人 | ターゲット1900(カードアプリ併用) | 1単語1意味で覚えるハードルが最も低い |
ターゲット1900とシス単は併用すべき?
結論、受験期の併用は不要です。2冊の収録語は大半が重複しており、2冊目に費やす時間のほとんどが「すでに覚えた単語の確認」に消えます。単語帳は1冊を5周する方が、2冊を2周ずつより確実に伸びます。定着を決めるのは冊数ではなく想起練習の反復回数だからです。
例外は2つだけです。(1)早慶上智など語彙レベルの高い大学を受けるなら、1冊目を仕上げた後に上のレベルの単語帳を「上積み」する(同レベルの併用ではありません)。(2)学校指定でシス単、自習用にターゲットのように強制的に2冊ある場合は、メインを1冊に決め、もう1冊は索引・確認用に回してください。
ターゲット1900とLEAPの比較|学校配布ならどうする?
最近学校採用が増えているのが数研出版のLEAP(竹岡広信著)です。収録は約1,900語でターゲット1900と同規模ですが、設計思想が違います。ターゲットは入試の「出る順」で、覚えた分がそのまま得点に直結する構成。LEAPは「使える語彙」重視で、CEFRベースの段階配列+発信(英作文・スピーキング)を意識した見出し語選定です。派生語・語法の情報量はLEAPのほうが厚い一方、頻度順ではないため「途中までしか終わらなかった場合の得点効率」はターゲットに分があります。
結論はシンプルです。学校でLEAPが配布されていて小テストが回っているなら、買い替え不要。そのままLEAPを周回してください。単語帳を自分で選べる状況で、入試までの残り時間が限られているなら、出る順のターゲット1900(またはシス単)が安全です。2冊持ちは挫折のもとなので避けてください。
3冊の選定でやりがちな失敗
NG① / 全部買って全部やろうとする
3冊全部1周回すと、それぞれ500時間×3=1500時間。受験までの時間に合わない。1冊を5周のほうが圧倒的に効きます。
NG② / 例文ベース(DUO)を最初に選ぶ
英語が苦手な人にDUOは難易度が高い。先にターゲットで頻出語の壁を越えてからDUOに進むと、1段ジャンプアップできます。
NG③ / 「友達と同じ」で選ぶ
自分の学習時間・記憶パターンに合うかが全て。書店で15分試し読みしてから買うのが鉄則です。
1冊を5周回すための時間配分
どの単語帳を選んでも、5周回す前提で時間を逆算してください。
- 1周目(4週間):1日40語を新規+復習10語。意味を見て理解するだけ
- 2周目(3週間):1日60語。例文も読む
- 3周目(2週間):1日100語。出てこない単語に印
- 4周目(1週間):印付きだけを高速で
- 5周目(直前期):苦手だけを反復
合計約10週間。これに本サイトの 5秒で答える英単語ドリル を1日5分組み合わせると、定着率がさらに上がります。
高1でも単語帳を始めるべき? など、読者から届く質問
始めるべきです。高1の冬から始めて高3夏までに3周が理想ペース。早い時期は急がなくてOK、毎日触れることが優先です。
反復には最強ですが、初回理解には紙の方が向きます。「アプリで反復+紙で深掘り」の二刀流が最も効率的。詳しくは 暗記アプリと紙ノートの二刀流 を参照してください。
3周終えてから判断してください。3周未満で変えると、どの単語帳も「頭に入らない」と感じる罠にハマります。
シス単とターゲット1900の1対1比較は シス単とターゲット1900の違いをさらに詳しく でまとめています。
シス単・シス単ポケット・ターゲットの使い分け
検索で多い「シス単 ターゲット」「シス単 ポケット 違い」への答えをまとめます。基本方針はメイン1冊+携帯版で反復回数を底上げ。同系統で揃えると訳語の流儀が混ざらず、想起がブレません。
| 単語帳 | 設計 | 役割 |
|---|---|---|
| システム英単語 | ミニマルフレーズで文脈ごと | 机での主教材 |
| シス単 ポケット | 携帯版・基礎語中心でサイズ小 | 移動中の反復補強 |
| ターゲット1900 | 1単語1訳で頻度順 | 一問一答で速く回す主教材 |
1メインは机、ポケットは移動中
シス単(またはターゲット1900)を主教材にし、シス単ポケットは通学中の反復用に。同系統なので訳の言い回しが揃い、迷いが出ません。
2ターゲット型かシス単型かは「覚え方」で選ぶ
1単語1訳でスパッと覚えたいならターゲット、短い例文で語法ごと入れたいならシス単。これがターゲットとシス単の最大の違いです。
3ポケット版を主教材にしない
シス単ポケットは基礎寄り・携帯前提。これ1冊で難関大の語彙は埋まりません。あくまで反復回数を稼ぐ補強役に徹します。
ポケットは携帯版で基礎語中心・サイズが小さく反復向き。難関語の網羅は本体版が上です。役割が違うと考え、主教材+携帯版で併用するのがおすすめです。
記事内で触れた教材
単語帳の次に詰まるのは、文法と長文の「読み方」
単語帳はあくまで語彙を入れる教材で、文法・構文・長文の読み方までは面倒を見てくれません。単語は覚えたのに長文の点が伸びない場合、原因は語彙ではなく読解の手順にあることが多いです。抜けている単元だけを映像授業で埋める方法も検討してみてください。
【公式】スタディサプリ高校・大学受験講座押さえておきたいポイント
押さえるべきは次の3点です。
- 3冊は「設計のアプローチ」が違う。頻度順(ターゲット)/例文(DUO)/フレーズ(システム)。
- 共通テスト=ターゲット、MARCH=システム、早慶=DUO+ターゲット。これが基本配分。
- 冊数より周回数。1冊を5周のほうが3冊1周より圧倒的に強い。
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レベル別に ターゲット1900レベルの英単語確認テスト、DUO 3.0レベルの英単語確認テスト も用意しています。
読むだけより「思い出す」方が定着する根拠はテスト効果、同じ範囲を間隔を空けて回す根拠は分散学習(間隔効果)で解説しています。
あわせて読みたい:シス単とターゲット1900は併用すべき?2冊使いの正解パターン
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