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日本史の通史を理解するための講義本は、東進ブックスの「金谷の日本史『なぜ』と『流れ』がわかる本」と、語学春秋社の「日本史探究授業の実況中継」の2シリーズが定番です。どちらも2023〜2025年に日本史探究に対応した新版に切り替わり、ページ数も内容も旧版とは変わりました。特に金谷は三訂版で社会経済史と外交史が加筆され、「政治史だけで薄い」という旧版の評価はそのまま当てはまりません。この記事では、新版どうしの分量を比べ、どっちから始めるかを判定します。
結論:最初の1周は金谷。実況中継は難関大志望の2周目か辞書用
通史3巻の合計は、金谷が864ページ、実況中継は通史4巻で約1,760ページです。ほぼ2倍の差があります。日本史が初学か苦手な人は、まず金谷で全時代の因果関係を1か月で一巡してください。早慶・難関国公立を受ける人は、その後に実況中継を辞書として使います。最初から実況中継で始めて良いのは、学校の授業で通史の流れがすでに頭に入っている人だけです。
新版どうしを表で比較する
| 項目 | 金谷のなぜと流れ(三訂版) | 日本史探究授業の実況中継 |
|---|---|---|
| 著者・出版社 | 金谷俊一郎/東進ブックス | 石川晶康/語学春秋社 |
| 通史の巻数・ページ | 3巻(240+288+336ページ) | 4巻(340+456+536+428ページ) |
| 通史以外 | 文化史、テーマ史 | テーマ史 |
| 刊行 | 2024年10月〜2025年3月(通史) | 2023年10月〜2024年6月(通史) |
| 新課程対応 | 日本史探究に対応 | 日本史探究に対応 |
| 付録 | — | 別冊の授業ノート・日本史年表、年表音声(ダウンロード) |
| 価格(税込) | 通史各1,320円 | 各1,650〜1,760円 |
| 役割 | 因果関係をつかむ最初の1周 | 入試で問われる細部まで確認する |
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金谷のなぜと流れ 原始・古代史 三訂版楽天日本史探究授業の実況中継(1)楽天日本史一問一答【完全版】3rd edition楽天講義本の役割は「用語を覚えること」ではありません。用語を覚えるのは一問一答と過去問の仕事です。講義本に求めるのは、「なぜ摂関政治が終わり院政が始まったのか」のような出来事のつながりを、自分の言葉で説明できるようにすること。つながりが先に頭にあれば、用語は置き場所が決まって忘れにくくなります。だから最初の1冊は、薄くて最後まで読み切れることが最優先です。
状況別の選び方
日本史が初学・苦手、共通テスト〜MARCH志望:金谷だけ
金谷の通史3巻を1か月で読み、すぐに一問一答に入ります。MARCHまでなら講義本はこれ1シリーズで足ります。文化史は秋に別巻で補います。
早慶・難関国公立志望:金谷で1周→実況中継を辞書に
金谷で全体像を作った後、過去問で間違えた時代・テーマだけ実況中継の該当箇所を読みます。論述がある大学は、実況中継のテーマ史の巻が答案の材料になります。
学校の授業で通史が理解できている人:実況中継を通読
流れがすでに入っているなら、金谷は易しすぎます。実況中継を高3の夏休み前までに通読し、別冊の授業ノートを復習用のまとめとして使います。
講義本の読み方:3つの手順
1. 1冊を1週間で読み切る。金谷は1巻240〜336ページ。1日40ページで1週間です。ゆっくり精読すると、読み終える頃に前半を忘れます。1周目は7割の理解で先に進み、全時代を一巡することを優先してください。
2. 章を読み終えたら、本を閉じて流れを3行で書く。「誰が・なぜ・どうなった」を3行で書けるかを確認します。書けない章は理解できていません。この想起練習を挟むだけで、翌週に残る量が大きく変わります。
3. 同じ範囲の一問一答をその週のうちに解く。流れを理解した直後が、用語が最も入りやすいタイミングです。講義本と一問一答を時代単位でセットにして進めます。
やりがちな失敗3つ
苦手なのに実況中継から始める。約1,760ページを初学者が読むと、古代〜中世で2か月かかり、近現代にたどり着く前に秋になります。入試で配点が大きいのは近現代です。
旧版の評判で判断する。金谷は三訂版で社会経済史・外交史が加筆されています。実況中継もCD付属から音声ダウンロードに変わりました。旧版を前提にした比較はあてになりません。中古の旧版にも注意してください。
講義本を何周もして問題を解かない。講義本は3周しても、問題を解かなければ得点になりません。通読は1周、2周目以降は間違えた箇所だけを読み直します。
学習者からよくある質問
Q. 金谷のなぜと流れだけで早慶に受かりますか?
A. 金谷だけでは用語量が足りません。ただし、金谷で流れをつかんだ後に一問一答と過去問で用語を積み上げれば、実況中継を読まなくても早慶の合格点には届きます。講義本は「理解」の道具で、「用語量」は一問一答と過去問で補うものだと割り切ってください。
Q. 実況中継のCDはついていますか?
A. 現行の日本史探究版にCDは付属しません。年表トークの音声は出版社サイトから無料でダウンロードする方式に変わっています。旧版(日本史B講義の実況中継)の情報でCD付きと紹介している記事がありますが、現行版とは異なります。
Q. 金谷から実況中継に乗り換えるのはありですか?
A. 乗り換えではなく、辞書として追加するのが正解です。金谷を通読した後、過去問で間違えた時代だけ実況中継の該当箇所を読みます。実況中継を最初から通読し直すと、3か月分の時間を理解済みの内容に使うことになります。
まとめ
- 最初の1周は金谷。通史3巻864ページで、1か月あれば全時代の因果関係を一巡できます。
- 実況中継は難関大志望の辞書用、または授業で流れが入っている人の通読用です。
- どちらも章単位で一問一答とセットにして、読んだ週のうちに用語を確認します。
この記事で紹介した教材
金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本 原始・古代史 三訂版(2024年10月)
東進ブックス/金谷俊一郎
日本史探究対応の三訂版。240ページで原始〜古代の因果関係を一気に読めます。三訂版で社会経済史・外交史が加筆されました。通史は全3巻、別に文化史とテーマ史があります。
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日本史探究授業の実況中継(1) 原始〜古代 全4巻の第1巻(2023年10月)
語学春秋社/石川晶康
日本史探究対応の新課程版。別冊の授業ノートと日本史年表つきで、年表の音声はダウンロード方式。通史4巻+テーマ史1巻の構成です。
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日本史一問一答【完全版】 3rd edition
東進ブックス/金谷俊一郎
講義本を1章読んだら同じ範囲をこの1冊で確認します。金谷のなぜと流れと同じ著者なので、説明の切り口がそろいます。
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