PMPの実務経験の書き方は?受験資格の月数要件(大卒36か月・高卒60か月)と監査の必要書類【2026年版】

PMPの受験資格と実務経験の書き方 資格

PMPの申請でいちばん手が止まるのが、実務経験の欄です。結論から書くと、見られるのは「学歴に応じた月数を満たしているか」と「プロジェクトを率いた中身が書けているか」の2点だけです。PMIが2026年7月に改訂した試験内容概要(ECO)では、経験を数える期間が直近10年に広がり、学歴の区分も4段階になりました。この記事では、2026年11月2日時点の公式資料をもとに、月数要件、記載の型(目的・役割・責任・成果)、英語での書き方、監査(Audit)に選ばれたときの流れと必要書類を順に整理します。

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結論:PMPの実務経験は「学歴別の月数」と「率いた中身」で判定される

PMPの受験資格は、学歴・プロジェクトマネジメント経験・35時間の研修の3つで決まります。経験は「プロジェクトを率いた(leading and directing)月数」で数え、件数では数えません。同じ期間に重なったプロジェクトの月は1回しか数えられません。

試験も2026年7月から新形式に切り替わりました。180問・240分で、出題比率は人33%・プロセス41%・ビジネス環境26%です(旧形式は42%・50%・8%)。

公式ページ同士で「8年」と「10年」の表記が分かれています。
2026年11月2日時点で、PMP資格ページの要件欄は「直近8年」と2区分のままですが、2026年7月版ECO、新試験の告知ページ、PMI公式ブログ(2026年8月28日)は「直近10年」です。本記事は新しい資料に合わせて10年で整理しています。申請時は申請画面の要件を最終的な基準にしてください。

PMPの受験資格:学歴別に必要な実務経験の月数

2026年7月版ECOが示す学歴別の要件は次のとおりです。どの区分も、重複しない月数で数えます。

学歴の区分(ECOの表記)必要な経験経験を数える期間研修の要件
高校卒業相当(EQFレベル4/ISCED 3〜4)60か月(5年)以上申請前の直近10年35時間(CAPM保持者は免除)
短期高等教育・高度な職業課程(EQFレベル5/ISCED 5)48か月(4年)以上申請前の直近10年同上
学士以上(EQFレベル6/ISCED 6相当)36か月(3年)以上申請前の直近10年同上
PMIのGAC認定プログラムの学士・大学院24か月(2年)以上申請前の直近10年GACの履修分を35時間に充当可

日本の大学卒なら36か月が基準です。短大・専門学校・高専がどの段に当たるかは枠組み(EQF/ISCED)の対応で決まるため、決めつけずに確認してください。

経験は有給である必要はありませんが、職業上の場であることが条件です。学校の課題や私的なイベントの企画は対象外です。35時間の研修についてはPMPの35時間研修の取り方にまとめています。

申請フォームのプロジェクト記載:目的・役割・責任・成果の型

経験欄はプロジェクトごとに1件ずつ登録します。PMI公式ブログ(2026年8月28日)は、各プロジェクトの「目的」「開始と終了」「どう率いたか」「誰と働いたか」「主導した活動」「出した価値・成果」を説明できるよう勧めています。これを型にすると次の順で書けます。

1. 目的:プロジェクトが何を達成するためのものかを1〜2文で書く
業務の背景とプロジェクトのゴールを書き、体制の人数や期間など数字で示せる規模を添えます。
2. 役割と責任:自分が「率いた」立場と、主導した活動を動詞で書く
肩書きより、何を主導したかが大事です。計画の策定、スコープとスケジュールの管理、リスクと課題の管理、ステークホルダー調整など、責任を持った活動を動詞で並べます。PMIは「具体的に、ただし役割を誇張しない」としています。
3. 成果:何を届けたかを、結果と価値で締める
「期限どおりにリリース」「移行を完了」など、事実で書ける結果と価値で締めます。数字は、監査で上司が署名して確認できる内容に限ります。

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申請が通ったら、模擬試験で試験の長さに慣れておく

申請が承認されると、受験期限は1年です。模擬試験を選ぶときは、2026年7月以降の新形式(180問・240分、ビジネス環境26%)に対応しているか、解説が日本語で読めるか、本番と同じ問題数で通し演習ができるかの3点を確認してください。なお、ECOは「書籍や模擬試験だけでは35時間の研修として認めない」としているので、研修とは別の教材として使います。

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実務経験を英語で書くときの組み立て方

今回確認した公式資料(2026年7月版ECO・2026年6月改訂の認定ハンドブック)には、経験欄の言語や語数の上限を定めた記載はありません。それでも英語で書くのが無難です。ハンドブックは英語版を正本としており、監査では上司が記載を確認して署名するためです。型に沿って短い文を積み上げれば十分です。

組み立ての例(架空の案件)は次のとおりです。目的は「Objective: To replace the legacy order management system for a public-sector client within 18 months.」、役割は「Role: As the project manager, I led a team of 20 members across three vendors.」、責任は「Responsibilities: I developed the project plan, managed scope and schedule, led risk and issue management, and reported progress to the steering committee.」、成果は「Outcome: The system went live on schedule and the migration was completed.」です。

主語は「I」にし、led/managed/developed のような主導を表す動詞を使います。「supported」「assisted」ばかりだと補助的な関与に読まれます。

監査(Audit)に選ばれた場合の流れと必要書類

PMI認定ハンドブック(2026年6月改訂)によると、すべての申請が監査の対象になり得て、一定割合が無作為に選ばれます。PMIは資格付与後も含めていつでも監査でき、PMIの職員とボランティアの申請は全件が監査されます。

監査に選ばれると、受験料の支払い前にメールで通知が届きます。求められる書類は次の3種類です。

  • 卒業証書・学位証明書(または同等の証明)の写し
  • 経験欄に記載したプロジェクトの上司・マネージャーの署名
  • 35時間の研修を受けた各講座の修了証、または研修機関からのレター

提出期限は90日で、書類がそろえば審査はおよそ5〜7営業日です。監査パッケージはmypmiのダッシュボードから取得します。監査が終わるまで手続きは進まず、1年間の受験期限は監査完了の通知日から始まります。要件を満たせない、または対応しない場合は不合格となり、再申請まで1年間停止されます。

PMPの実務経験の書き方でやりがちな失敗3つ

NG①:定常の運用・保守や事務作業を「プロジェクト」として書く
ECOは、定常業務・運用業務・事務作業を記載に含めないよう明記しています。始まりと終わりがあり、独自の成果を出す取り組みだけを登録します。
NG②:並行していたプロジェクトの月数を足し算する
同じ月に2件を担当していても、その月は1か月です。足し算で36か月に届いたつもりでも重複を除くと足りない、という状態は申請前に表にすれば防げます。
NG③:上司が署名できない内容まで役割を広げて書く
監査では、記載した経験を上司・マネージャーが署名で確認します。実際より大きな体制や権限を書くと署名を頼めません。異動などで連絡が取りにくい上司の案件は、申請前に確認を取っておきます。

PMPの受験資格と実務経験についてよくある質問

Q. 申請から受験まで、どのくらいの期間を見ておけばよいですか?

筆者の夫は2024年にテストセンターで受験して合格しましたが、申請から受験までは約1か月でした。35時間の要件は勤務先の研修で満たしていました。ただし監査に選ばれた場合は、書類の準備(期限90日)と審査(5〜7営業日)の分だけ期間が延びます。合格までの流れはPMP合格体験記にまとめています。

Q. 35時間の研修のルールは変わりますか?

変わる予定です。PMIは2026年第4四半期後半から、ライブ形式の研修はPMI認定トレーニングパートナー(ATP)などの提供に限ると告知しています。自習型の講座は提供元を問わず、開始日より前に修了した研修は現行ルールで有効です。

Q. 試験は日本語で受けられますか?

受けられます。PMI認定ハンドブック(2026年6月改訂)では、PMPは日本語を含む複数言語に対応しており、コンピューター試験では各問題で英語の原文を表示するボタンも使えます。夫が本番で苦労した点の1つが日本語訳の読みにくさだったので、用語は日本語と英語の両方で5秒で答えるくらいまで想起練習しておくと、迷う時間を減らせます。

まとめ

  • 2026年7月版ECOでは、経験は直近10年・重複しない月数で数え、学士なら36か月、高校卒業相当なら60か月が必要
  • 記載は「目的・役割と責任・成果」の型で、主導を表す動詞を使い、定常業務や重複月数を入れない
  • 監査は受験料の支払い前に通知され、学歴・上司の署名・研修の修了証を90日以内に提出する

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この記事を書いた人

やよい(きおくるラボ 運営・編集)

記事は、国内SIerで大規模システムのプロジェクトマネジメントに従事する夫の経験をもとに作成しています。夫はクラウド・ITSM・プロジェクト管理の認定を、働きながら独学で取得してきました。夫が受けた資格の記事は合格までに実際に通った手順をもとに、受けていない資格の記事は公式の試験ガイドなどの一次情報をもとに書いています。

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きおくるラボ(kiokuru lab)の運営・編集担当、やよいです。暗記ドリル「きおくる」と記事は、夫(SIerのITプロジェクトマネージャ。保有資格はAWS SAP・AZ-104・OCI Architect・ServiceNow CSA・PMP・SAFe POPM)の受験経験と本業の知見をもとに作成しています。記事の作成にはAIを補助として使い、事実確認と最終判断は運営者が行っています。ドリルはすべて無料・登録不要(運営費は記事内の教材紹介と広告でまかなっています)。X: @kiokurulab

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