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SEからリーダー、そしてPMへと役割が変わると、仕事で効く資格も変わります。SEのうちは設計や構築の「型」を身につける資格が効き、PMになると、関係者と同じ言葉でプロジェクトの進め方を話すための資格が効いてきます。この記事では、SIerでITプロジェクトマネージャをしている私が実際に持っている6つの資格(AWS SAP・AZ-104・OCI Architect・ServiceNow CSA・PMP・SAFe POPM)を、取った順番ではなく「どの役割のときに効くか」で整理し直しました。受けた資格は受けたときの事実を、制度や試験の条件は公式の情報をもとに書いています。取らなくていい場合もあわせてまとめます。
結論:役割ごとに「効く資格」は変わる
最初に全体像です。資格は「今の役割で使う知識」と「次の役割で必要になる共通言語」の2つの軸で選ぶと、遠回りになりません。
| 段階 | 主な仕事 | 効く資格の例 | 取る目的 |
|---|---|---|---|
| SE | 設計・構築・運用 | 基本情報・応用情報、AWS SAA、AZ-104、OCI Architect | 設計の共通言語と型を身につける |
| リーダー・上級SE | 方式設計・顧客への提案 | AWS SAPなどのプロフェッショナル資格 | 構成案を自分で出せるようになる |
| PM | 計画・調整・予算・リスク | PMP、アジャイル案件ならSAFe POPMなど | 進め方の共通言語をそろえる |
| 運用・業務改善 | ITサービス管理 | ServiceNow CSA | 運用プロセスとツールを結びつける |
この記事の書き方について:私の保有資格は、AWS SAP・AZ-104・OCI Architect・ServiceNow CSA・PMP・SAFe POPMです。受験した体験は、覚えている事実だけを書いています。試験時間や受験資格などの条件は、2026年9月時点の公式情報です。受ける前に、必ず公式サイトで最新の条件を確認してください。
SE段階:設計の共通言語をそろえる(IPA+クラウド1社)
SEの段階でまず効くのは、チームや顧客と同じ言葉で設計を話せるようになる資格です。国家資格なら基本情報技術者と応用情報技術者(順番はIPA資格のロードマップ)、クラウドなら今の案件で使う1社のアソシエイト資格が中心になります。どのクラウドから始めるか迷う人はクラウド資格はAWS・Azure・GCPどれから?を先に読んでください。
私がAZ-104に合格したときは、Azureの実務経験がないまま、1か月前後の勉強でした。使ったのはUdemyの模擬試験とMicrosoft Learn(Microsoftの無料学習コンテンツ)です。私の場合は、公式の学習コンテンツで仕組みを押さえ、模擬試験で出題の形に慣れることで、実務経験がなくても合格に届きました。詳しくはAZ-104の体験記にまとめています。
1. クラウドは1社に絞り、アソシエイトまで取り切る。3社のエントリー資格を並べるより、1社のアソシエイトで設計の型を身につけるほうが、次の段階で効きます。Azureの順番はMicrosoft認定5資格の比較、AWSはAWS認定の順番ガイドにまとめています。
リーダー段階:プロフェッショナル資格で「構成案を出せる人」になる
方式設計や提案を任されるようになったら、プロフェッショナル資格が効いてきます。私はAWS SAPに2025年、SAAだけを持った状態、AWSの実務経験なしで一発合格しました。勉強は通勤、仕事帰りのカフェ、子どもが起きる前の早朝のスキマ時間で、問題演習を中心に進めました(詳しくはAWS SAPの体験記)。
合格後は、顧客にクラウドへの移行(7R)を提案する場面で知識を使いました。既存システムを「そのまま移す」「作り直す」「やめる」などに分けて考える枠組みで、SAPの試験範囲にも含まれる考え方です。なお、AWS SAPは2026年11月に試験がC03へ切り替わります。いま受けるかどうかはSAP-C02とC03どっちで受ける?で整理しています。
2. プロフェッショナル資格は「提案で使う予定」ができてから取る。提案や設計レビューの予定があると、学んだ構成パターンをすぐ仕事で使えるので、知識が定着しやすくなります。資格の勉強と仕事の予定を重ねるのが、社会人のいちばん効率のよい勉強法です。
PM段階:PMPは「進め方の共通言語」
PMになると、技術の資格より、関係者と同じ言葉でスコープ・スケジュール・リスクを話せることが効いてきます。その代表がPMPです。PMPは2026年7月に新しい試験になりました。PMIの公式情報では、試験は180問・240分で、出題の配分は「人(People)」33%、「プロセス」41%、「ビジネス環境」26%です。以前の配分(42%・50%・8%)から、ビジネス環境が大きく増え、AIやサステナビリティ、ステークホルダーとの関わりを扱う問題が加わっています。
受験資格は、学士以上ならプロジェクトマネジメントの実務経験3年(直近10年以内)と、35時間の研修です。2026年12月1日からは、講師つき(ライブ)の研修はPMIの認定トレーニングパートナーなどに限られます。12月1日より前に修了した研修は、今の要件のまま有効です。
私の場合、35時間の研修は会社の研修で満たしました。申込みから受験までは1か月以内で、教材はUdemyの模擬試験が中心です。苦労したのは、長時間の試験で集中力を保つことと、日本語訳の問題文に慣れることでした。新しい試験は240分なので、模擬試験は本番と同じ長さで通して解いておくことをおすすめします。勉強法と新試験の変更点はPMPの体験記に詳しくまとめています。
3. PMPの35時間研修は、まず会社の研修で満たせないか確認する。社内研修が要件を満たせば、費用も時間も節約できます。社外の講師つき研修を使う予定なら、12月1日以降の条件変更に注意してください。アジャイルの案件が多い職場なら、SAFe POPMのようなアジャイルの認定も選択肢になります。運用改善やITSMに関わるなら、ServiceNow CSAが効きます(私の受験記録はCSAの体験記、SAFe POPMはPOPMの体験記)(ServiceNow資格の体系)。
取らなくていい場合:資格を増やすより先にやること
今の案件で使わないクラウドの資格を何枚も並べる。使わない知識は、忘却曲線どおり時間とともに抜けていきます。2社目以降は、案件で必要になったときに取れば十分です。
PMの経験を積む前にPMPの勉強を始める。PMPは受験資格に実務経験の年数が必要です。先に勉強を始めても、申し込めるのは経験がそろってからです。まずはリーダーとして小さなプロジェクトを回す経験を積むほうが先です。
転職の書類をよく見せるためだけに上位資格を取る。資格は取ったあとに何に使ったかまで話せて、はじめて評価につながります。転職と資格の関係は転職に効く資格・効かない資格の境界線にまとめています。
PMP・AZ-104の模擬試験を探す(Udemy)
PMPとAZ-104の勉強で私が使ったのは、どちらもUdemyの模擬試験です。リンクを開くとUdemyの検索結果が表示されます。PMPは2026年7月の新試験、AZ-104は最新の試験範囲に対応しているかを講座ページで確認してください。価格はセールで大きく動くので、購入前に現在価格を確認してください。
PMP 模擬試験の講座AZ-104 の講座この記事に関連する用語ドリル(無料・登録不要)
PMP 用語ドリル/AWS SAP 用語ドリル/AZ-104 用語ドリル/ServiceNow CSA 用語ドリル/応用情報 用語ドリル
PM・SEの資格についてよくある質問
Q. SEからPMを目指すなら、最初に取る資格は?
A. まずは今の仕事で使っている技術の資格(IPAの基本情報・応用情報か、クラウドのアソシエイト)です。PMPは受験資格にプロジェクトマネジメントの実務経験(学士以上なら3年)が必要なので、PMの経験を積んでから受けるのが順番です。
Q. PMPの勉強期間はどれくらいですか?
A. 私は申込みから受験まで1か月以内でした。受験資格の35時間研修は会社の研修で先に満たしていて、勉強はUdemyの模擬試験が中心です。長時間の試験と、日本語訳の問題文に慣れるのに苦労しました。実務経験や英語への慣れで、必要な期間は人によって大きく変わります。
Q. クラウドの資格は何社分取るべきですか?
A. まずは今の案件で使う1社を、プロフェッショナルまで深めるのがおすすめです。2社目以降は、案件で必要になったタイミングで足せば十分です。
まとめ
- 資格は役割ごとに選ぶ。SEは設計の共通言語(IPA・クラウド1社のアソシエイト)、リーダーはプロフェッショナル資格、PMはPMP。
- プロフェッショナル資格は提案や設計で使う予定と重ねて取ると定着する。AWS SAPは11月にC03へ切り替わる。
- PMPは2026年7月から180問・240分の新試験。35時間研修は会社の研修で満たせないか先に確認し、12月1日以降の条件変更に注意する。

